11年前に連載が終わったギャラリーフェイクの新刊が出た。マスターキートンのそれもイマイチだったし、リバイバルものって9割9分ハズレだから、きっとこれもそうだろうと思ったのについつい買ってしまった。
いやいや、これはなかなかの傑作なんじゃない!?マンガで時事ものを扱うのって結構難しくてリスキーだと思うんだけど、この311のストーリーなら当事者の人たちでも違和感なく受け入れられるんじゃないだろうか。ヨーロッパのテロを題材にした話はユーゴ紛争もかませた上で昨今の移民排斥にも振れていて、ここまでいろいろ盛り込みながらこんなにマンガとしてのバランスを保っているのは本当に凄いと思う。
裕福ではない階層出身の僕がアートを自分なりに楽しめるようになったのはまぎれもなくギャラリーフェイクというマンガのおかげであることを思い出せたし、その恩人のようなマンガが十数年ぶりに復活しても素晴らしいクオリティであったことが嬉しくて嬉しくて堪らない。
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